フケ、かゆみの対策と原因

頭皮も顔や体と同じ皮膚の仕組みでできていて、新陳代謝によって毎日新しい細胞が生まれると古い細胞が押し出されて、角質として1枚ずつ剥がれていきます。フケの正体は、頭皮から出る角質です。顔や体と同じで、毎日洗い流していればフケの存在に気が付かない程度なものですが、どうして気になる程フケが出てしまう事があるのか、頭皮ではどんな事が起こっているのでしょう?
フケは大きく分けてパサパサした粉状と、大き目のかたまりの2種類あります。粉状のフケは頭皮が乾燥してカサカサになり剥がれてしまったもので、もともと乾燥肌や、アトピー性皮膚炎の人に多く見られます。他には、シャンプーの時に爪を立ててゴシゴシ洗って無理に角質を剥がしてしまったり、熱いお湯を使って頭皮が乾燥してしまったり、間違ったシャンプーの仕方によるものがあります。
大きめのフケは「フケ状菌」と呼ばれるカビの一種が原因です。頭皮を清潔にしていない場合に起こりさすく、溜まった古い角質と皮脂や汚れなどが混ざり、時間が経つにつれて酸化し、菌が繁殖して角質が簡単に剥がれなくなってしまい、剥がれた時には大きなフケとして出てきます。シャンプーを数日おきにする人や、皮脂の分泌の活発な脂性肌の人に多く見られます。
かゆみの原因は皮脂やフケ、シャンプー剤・リンス剤・トリートメント剤・整髪料の残留物、ホコリや大気中の汚れなどが混ざり合って刺激となり、かゆみが発生します。ただし、かゆみの感じ方には個人差があり、同じ汚れでも1日シャンプーをしないだけでも異常にかゆみを感じる人もいれば、3日おきでも全く感じないという人がいたり、シャンプーの習慣に関係しているのです。
フケ・かゆみの対処法は毎日のシャンプーが基本です。まず粉状のフケの場合は、頭皮の乾燥を防ぐ事が1番です。シャンプー剤は地肌にやさしいアミノ酸系を使用して、指の腹を使ってやさしく毎日洗い、すすぎにはぬるま湯を使いましょう。たまに、毎日シャンプーをすると抜け毛が増えると思っている方がいますが、実際は逆で、抜け毛やフケの原因になるので肌にやさしいシャンプー剤で毎日シャンプーをしましょう。
大きめのフケの場合も、菌の繁殖を抑えるためにも毎日シャンプーをして清潔にしましょう。特に皮脂の分泌の多い人は、シャンプーのすすぎに少し熱めのお湯を使うと、さっぱりします。
急にフケが目立ってきたという場合は体調に関係している事があります。ストレスや環境の変化によって、新陳代謝のサイクルが狂い一時的に乾燥肌になったり、体調不良でシャンプーができなくフケ状菌が繁殖したりする事があります。いずれにしても、シャンプー剤や洗浄方法を変えても改善がみられない場合は皮膚科へ相談して下さい。

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